川仙 (焼き鳥・二子玉川) モツ系メニューの充実したこだわりの焼鳥屋
2008年4月 3日
世田谷区玉川1-9-7知っている人は知っている。
知らない人は、ここにこんな店があるとは想像もしないだろう。
「川仙」の場所は、田園都市線「二子玉川」駅のホームのすぐ下。
「二子玉川」駅から直線距離では近いが、ここに来るためには
ぐるりと遠回りしなくてはいけない。
多摩川沿いの道路にヒッソリとたたずむ。
「川仙」という看板はなく、「やきとり」という暖簾と提灯が
焼鳥屋であることを示す。
店内は、カウンターと小上がりが一室。
典型的なオヤジの焼鳥屋という雰囲気。
雑然としてはいるが、味は確かである。
モツ系のメニューが圧倒的に充実していて、
焼鳥だけで20種類以上もあるのには驚かされる。
「べてん」「ちれ」「すい」「わっぱ」「しびれ」など
ほとんど聞いたこともない希少部位もメニューに多い。
モツ好きにはたまらないだろう。
まず、レバーとハツを食べてビックリ。
鳥のレバーやハツといえばコツコツとしたかたい食感を
楽しむものだと思っていたが、このレバーとハツは、
レアである。中心部は半生なのだ。
これは、素材が新鮮だからはじめてできる技。
柔らかなレバーが実においしかった。
一緒にそえられらる「辛味噌」もいい。
1本のボリューは、かなりある。
普通の焼き鳥の2本分はあるのが、うれしい。
カップルやグループで行く場合は、一串をシェアして
たくさんの種類を楽しむのもいいだろう。
「ネギマ」「ハラミ」「タン」「べてん」などを注文したが、
どれもおいしかった。
あと、「厚揚焼」も、うま味があって印象に残る。
「川仙」の焼き鳥のうまさの秘密は、注文を受けてから
鶏肉をブロックから切り分けて串を打つことだ。
切りたての肉を使うので、肉が乾燥せずに、味も劣化しない。
どこの焼鳥屋、居酒屋に行っても、既に串を打った鶏肉を冷蔵庫か
氷温のネタケースから出して焼くだけである。
開店前の仕込み時間、つまり何時間も前にさばいて串を打つている
わけだから、当然、味は劣化している。
注文を受けてから串を打つ店など、滅多に見ない。
さしずめ、焼鳥屋のお好み寿司のようなものだ。
おいしくないわけがない。
料金は、2人でビール一杯ずつ飲んで5,200円。
軽く食べただけだったが、リーズナブルな価格設定である。
焼鳥屋は、こうでなくては。
モツ系のメニューが中心なのでモツが食べられない人には
つまらないが、モツ系が好きな人はかなりはまるだろう。
「川仙」は、個性的でマニアックな、こだわりの焼鳥屋といえる。
店舗外観 「川仙」
タグ
2008年4月 3日|