アウトバック・ステーキハウス 南町田店 (ステーキ・町田市南町田)
2008年2月21日
町田市鶴間3-6ベーコン・チーズ・バーガー
グランベリーモール アウトレットショップス内
http://www.outbacksteakhouse.co.jp/
私が3年間住んだアメリカから日本に帰国して半年以上たつが、
そろそろアメリカン・フードが恋しくなってきた。
「アメリカン・フード」=「まずい」というのは、
おそらくほとんどの日本人の持つ共通イメージであろうが、
それは完全に間違っている。
アメリカで、ハンバーガーもステーキも、まずい店は一杯ある。
しかし、本当においしいハンバーガー、本当においしいステーキもある。
今まで日本で食べた最もおいしいステーキよりも、
アメリカで食べた最もおいしいステーキの方が上だと思う。
今まで日本で食べた最もおいしいハンバーガーよりも、
アメリカで食べた最もおいしいハンバーガーの方が上だと思う。
ハンバーガーもステーキも、おいしく作れば、最高のご馳走なのだ。
日本にもおいしい店とおいしくない店はある。
アメリカでも当然そうだ。
ツーリストとしてアメリカに行くと、どこの店がおいしいかわからない。
適当に入店すると、たいていはハズレだ。
そういうわけで、「アメリカン・フードはおいしい」。
これが私の持論である。
それで、本場アメリカのハンバーガーやステーキが無性に食べたくなって
いたところに、「南町田」のグランベリーモールに、
「アウトバック・ステーキハウス」があるという情報を入手した。
「アウトバック・ステーキハウス」は、全米でも有名な
カジュアルダイニングチェーン店であり、ステーキをメインのメニュー
にしている。
ホームページをチェックすると、本場アメリカの味を再現して
いるかのような雰囲気満点である。
というか、アメリカのCMをそのままに日本語版にして動画として
使っているし、ホームページ自体が、アメリカ版の和訳のようだ。
本格的なアメリカン・フードを食べたい。
これは「アウトバック」に、行かねばなるまい。
ということで、「南町田」までやってきた。
はたして、本場、アメリカの味は、日本には存在するのだろうか?
ますば、「アウトバック」名物のブルーミン・オニオン。
巨大なタマネギを一個を丸ごと揚げたオニオン・フライを注文する。
写真では見ていたが、目の前に置かれると、その巨大さに圧倒される。
これがアメリカン・フードの醍醐味だ。
ややベチャッとした感じはあるが、ボリューム感、味ともになかなかのものだ。
そして、メイン料理。
楽しみにしていた、ベーコン・チーズ・バーガーである。
さあ、ハンバーガーが来たぞ・・・と思ったが、見た瞬間に
「コリャダメだ」とわかる。
まず、ベーコンが貧弱だし、チーズもトロトロに溶けていない。
バンズもフニャッとしていて、食べなくてもおいしくないことは明白である。
念のため一口ガブリとかみつくが、やっぱりダメだった。
バンズがやわすぎで全く歯ごたえがない。
マックのバンズ並みだが、アメリカでは、ちゃんとしたレストランで
こんなやわらかいバンズを出す店はないだろう。
オニオンもレタスもみじん切りで、おまけにちょびっとしか入っていない。
シャキッとしたレタス。そして、丸ごとの生オニオンが
おいしいハンバーガーの条件だと思う私にとっては、全くものたりない。
パティも、貧弱で、肉汁も全くしたたらないから、その意味では
バランスがとれているか・・・。
一番ひどいのは、フライドポテトだろう。
せめて本物のジャガイモをスライスしたフライドポテトを
食べたかったのだが、冷凍のポテトを揚げただけときている。
おまけにバカみたいにしょっぱい。
フライドポテトに、ハインツのトマトケチャップをたっぷりかけて
食べようと楽しみにしていたのに、こんなにしょっぱくては
トマトケチャップなどかけられたもんじゃない。
アメリカのフライドポテトは、通常、ほとんど味がついていないか、
チョー薄い塩味である。
自分でケチャップや塩をかけて、ちょうどよく調整して食べるのが
アメリカ流なのだが、過保護な日本人には、最初から塩味をつけて
おかないと成立しないようだ。
アメリカらしさなど微塵もなく、完全にマクドナル化しているし、
日本人の舌に迎合させて、作り変えてしまっている。
ここまで変異してしまった料理は、もはやアメリカンフードではない。
私の家内の頼んだステーキの方はさらに悲惨で、ステーキの
ボリューム感が全くなく、野菜がステーキを覆っているような盛り付け・・・
ステーキの量が少ないのを野菜でごまかしているのが、ミエミエなのだ。
家内から少しわけてもらおうとしたら、「私の食べる分がなくなる」
と断られてしまった(爆)。
ブログで感想を書かなければいけいない、ということで一片だけ
わけてもらったが、肉汁も、肉のうまみも全くない。
その辺のファミレスのステーキと同じである。
「アウトバック」は、アメリカでは有名な店ということもあり、
白人や黒人の客もかなり来ていた。
この日だけで、三組は見かけた。
「あっ、アウトバックだ。懐かしいなあ。ステーキでも食べようぜ」とか
言って入店したのだろうが、そんな彼らが気の毒である。
クレームをつけるのが好きなアメリカ人が、
店員に文句を言わないのが不思議なほどだ。
「アメリカの代表的な料理を日本人のみなさんに食べやすいように
徹底的にアレンジしました」と言うのであれば、
何の文句もない。
マックのハンバーガーが大好きな人にとっては、「マックの豪華版バーガー」
としておいしく食べられるのかもしれない。
しかし、これを「アメリカの味」と言われると、
遠くまで足を運んだ私としてはガッカリである。
これを食べて、「やっぱり、アメリカン・フードっておいしくないね」と
思う日本人が増えるのではないか、と私は勝ってに危惧するのだが、
店内は9割がた満席で、日本人客の様子を観察する限りでは、
みんな結構、楽しそうに食べている(笑)。
日本人に迎合したアレンジは、その意味で成功しているのかもしれないが、
それならそうと先に教えほしいものだ。
「アメリカン・フードってもっとおいしんだぞ。
同じアウトバックスでも、アメリカのアウトバックスはもっとももっと
おいしんだぞ」と教えてあげたい衝動にかられるがどうしょうもない。
アメリカに住んでいた時、日本食レストランを見つけると
「久々に日本食でも食べたいなあ」と思い、
ついつい入店してしまうが、95%はガッカリする。
「こんなもの日本料理じゃない!!」 と叫びたくなるのだ。
毎度のように。
日本のアウトバックも同じようなものなのだろう。
異国の地で本物の味を提供するというのは、至難の業。
それはわかるけども、マックと同じようなフニャフニャのパンで
ハンバーガーを作るのだけはやめてほしい。
ハンバーガーは舌で味わうのではない。
ハンバーガーは、顎で味わうものだから・・・。
店舗外観 アウトバック・ステーキハウス 南町田店
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